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2022.01.28
こんにちは。
革製品修理のleather repair sincera（シンセラ）です。
いつもブログをご覧頂きありがとうございます。
実際の革製品の修理実績をブログを通してご覧頂くことにより、
ご安心してお見積もりを出して頂けるように情報をお届けして参ります。
今回は、CHANEL（シャネル）カンボンライン・トートのメンテナンス修理についてご案内したいと思います。
いつの時代も人気のCHANEL（シャネル）ですが
価格で言うとなかなか手が出にくいのが現実です。
昨年（2021年）の間にCHANEL（シャネル）は４度の価格改定を行いました。
理由としてCHANEL（シャネル）は
【為替レートの変動・生産コストの変更
および同社（シャネル）のハンドバッグが世界中でほぼ同じ値段になる様にするため】
と主張しているそうですが、
他にも、価格を上げることでブランド価値を上げ
【ブランドイメージの向上】を狙っていると言う見方も。
ですが、個人的に値上げの理由の中で気になったのは
『生産コストの変更』について。
とゆうことで、修理事例の前に現在の革のお話をしたいと思います。
◆原皮の変化
現在、革製品の原料である「原皮」に変化があるようです。
いうまでもなく高級バッグや靴の素材のほとんどを「牛革」が占めています。
耐久性に優れ、供給量も多い牛革はこれまでも主役として使われてきましたが
ここ最近、牛革自体の生産量は多くになっているにもかかわらず
「質のいい牛革」は減少しているそうです。
量は多くなっているのに、質が下がっている要因は
これまで牛肉を食す文化のなかった国々の牛肉の消費量が急激に増大しているからだそうです。
バッグや靴で使われる牛革は、ほとんどが食肉加工する段階ででてくる革を使っているのですが
牛肉の消費量が急拡大したことにより生産・供給が追いつかなくなってしまったのです。
その対応として行われたのは牛を早く成長させること。
牛に成長剤などを投与し、自然に大きくなるスピードよりも早く肉体を成長させるため
表皮の伸びが追いつかないのです。
そうすると、皺や血管が浮き上がってしまうため革の品質の低下につながってしまいます。
皮は食肉の副産物で、あくまで食肉優先で育てられるため、レザーの品質は二の次になるのです。
更に、革の質を左右する「なめし加工」と呼ばれる工程のコストも
近年、人件費や薬剤の高騰により上昇しており、
極め付けは、高級レザーを取り扱うハイブランドやメーカーが
貴重となった上質なレザーを不足させない様に囲い込み戦略をとっているため
争奪戦が起き、ますます値段が上がっているのです。
このように様々な理由から革の価格が上がり、
結果ハイブランドの値上げの要因の一つになっているようです。
今後も値上げはどんどんされていかれる見込みのため
欲しいとお考えのアイテムは早めに手に入れた方がいいですね。
と、言いたいところですが
やっぱり高い！
欲しいのが見つからない！
などなど、事情は様々…
ですので、お母様やおばあさまから使われていたお品など
一度見直してはいかがでしょうか？
スレや色褪せがあってかなりくたびれちゃってるけどなぁ〜
内袋が劣化してボロボロだけどなぁ〜
と、なかなかそのままでは使えないお品でも
メンテナンス修理にお出しいただければまだまだお使いいただける可能性があります！
といことで、今回の修理のご紹介です💁♀️
◆今回のご依頼
さて、それを踏まえての今回のご依頼品です。
CHANEL（シャネル）のカンボンライン・トート。
全体的なスレ・色褪せがあり、革が乾いているような状態でした。
| 【Before】 | 【After】 |
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スレ・色褪せ共に綺麗になり、革の光沢としっとりとした雰囲気もしっかり戻りました！
まだまだ使っていただけるお品となりました。
沢山使っていただけると嬉しいです☺️
この度はご依頼ありがとうございました！
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