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2021.12.20
こんにちは。
革製品修理のleather repair sincera(シンセラ)です。
いつもブログをご覧頂きありがとうございます。
実際の革製品の修理実績をブログを通してご覧頂くことにより、
ご安心してお見積もりを出して頂けるように情報をお届けして参ります。
今回は、VOTTEGA VENETA(ボッテガヴェネタ)のお財布の
パイピング(ふち周り)修理についてご案内させていただきます。
◆VOTTEGA VENETA(ボッテガヴェネタ)の歴史
ボッテガは1966年にイタリアのヴィチェンツァで
ミケーレ・タッディとレンツォ・ゼンジアーロの夫妻によって設立されたブランドです。
『BOTTEGA=工房」という意味があり
ヴェネタの工房と名付けられたブランドは、イタリア伝統的な手作業によって
最高品質の革製品を作ることを目的としています。
創業当初からその高い品質に評価が集まり、
イタリアの上流階級の間で信頼と実績を積み重ねていきました。
ボッテガの代名詞といえば、現在でも続く伝統技法「イントレチャート」。
ボッテガヴェネタの技術の象徴とした短冊切りのレザーを編み込んだデザインで
一目みただけでBOTTEGA VENETA(ボッテガヴェネタ)のアイテムだとわかるほどに有名なデザインです。
一見、単純に編み込んでいるだけの様に見えるかもしれませんが
ひとつひとつ技を極めた職人の手により作成されています。
ボッテガヴェネタの「イントレチャート」をオマージュしたデザインが増えてきましたが
本物の技術の高さは、実際に見て触れてみるとその違いを感じることができます。
また、こだわりのある製法でつくられたアイテムの革はあまりにも滑らかで、
「シルクの様なレザー」と評されています。
◆今回のご依頼
今回はそんな職人の技術が込められてつくられたイントレチャートのお財布の
パイピング(ふち周り)の修理のご依頼でした。
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(パイピングとは?)
パイピングは球縁とも呼ばれる装飾技法の一つです。
主に製品の端がほつれたり、ダメージを受けない様に綺麗に始末をする方法です。
パイピング加工することにより、製品の耐久性を向上させることができます。
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ボッテガヴェネタのお財布は先ほどお話しした通り
レザーがとても柔らかいので、使い続けていくとふち周りのパイピングが
色褪せたりスレにより破れてしまったりします…。
他のブランドよりも特にパイピング(ふち周り)の修理依頼は多い気がします🧐
パイピング(ふち周り)革が破れてしまった場合、修理の方法としては2パターンございます。
①接着や樹脂で傷を形成
仕上がりは、現状よりよくなって「見た目が良くなる修理方法」とお考えいただければと思います。
見栄えをよくしてもう少し長く使いたい、予算はなるべく抑えたい、とお考えのお客様におすすめです。
②パイピングの交換
仕上がりはとても良くなります。
しかし、新しい革を巻き直す作業となりますので
どうしても費用が高くなってしまいます。
今回は①で修理した場合の事例をご紹介したいと思います!
お客様ご自身でもパイピングに市販のコバ剤など塗り込んで
お手入れしていたそうですが、塗ったコバ剤が剥がれるのと同時に革も剥がれてしまっていたようで
最初、革とコバ剤が混じったかなり複雑な状態でした。
また、お使いいただくうちに表面も擦れてしまい、革本来の艶感が失われくすんだいました。
ですので、パイピング(ふち周り)を専用の樹脂剤で再形成をし
最後に革専用の栄養剤を擦り込みメンテナンスを行わせていただきました!
【Before】 | 【After】 |
パイピング(ふち周り)のコバ剤が剥がれて剥き出しになって
ガタつきがでてしまっていた箇所も滑らかになり
栄養剤により、革の鈍い光沢感も艶やかな状態に戻りました!
他の店舗様では断られてしまったお品とのことだったので
お客様にも喜んでいただけました。
喜んでいただけると修理のしがいがありますしとても嬉しいです😊
この度はご依頼ありがとうございました!
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leather repair sinceraではあらゆる種類の革製品の修理を承っております。
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