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2022.03.29
こんにちは。
革製品修理のleather repair sincera(シンセラ)です。
いつもブログをご覧頂きありがとうございます。
実際の革製品の修理実績をブログを通してご覧頂くことにより、
ご安心してお見積もりを出して頂けるように情報をお届けして参ります。
今回は、GUCCI(グッチ)のエナメルバッグの修理事例についてご案内いたします。
◆エナメルについて
様々なブランドからも展開されているエナメル加工のアイテム。
高級さもありながらカジュアルな服装にも合い
ツヤっとした、他にはない光沢感が魅力的なアイテムです。
有名なもので言うとルイヴィトンのヴェルニなどもエナメル加工です。
しかし、エナメル皮革は生産された時点から劣化が始まっていると言われ
特に定期的なお手入れが必要なアイテムといえます。
押し入れなどの奥深くに長期間しまいっぱなしにしてしまったりすると
劣化を早めてしまうことも…
エナメル皮革のトラブルで特に多いのが
①ベタつき
エナメル皮革がベタつく原因は、ウレタン層(エナメル塗膜)の加水分解によるものです。
エナメル皮革は表面には目に見えない無数の穴があり、
また製品の縫い目は塗膜がないことから実は水分や湿気に弱い素材なのです。
【加水分解してしまう流れ】
エナメル層や縫い目から水分や湿気を吸収する
→表面についた汚れがウレタン層に侵入する
→水分や湿気、汚れによってウレタン層が分解され、溶けたようなベタつきが発生する⚠️
②ひび割れ
ベタつきの次に多いトラブルがひび割れです。
【ひび割れしてしまう流れ】
ひび割れてしまう原因は、湿度の高い梅雨・夏時期に皮革層が水分を含み膨張
→冬の乾燥時期に水分が逃げて皮革層が縮む
→ウレタン層が時間と共に硬化が進み皮革層の伸縮に耐えられず割れる。
屈折に弱くなるのでシワが原因で割れることもあります。
ベタつきやひび割れ以外にも、「ツヤがなくなってしまった」「変色した」など
様々なトラブルが起きてしまうことがあります。
◆今回のご依頼
今回は先ほどご案内したトラブルの②!
「ひび割れ」と「くすみ」、さらに一部癒着してしまっているお品の修理のご依頼でした。
【Before】 | 【After】 |
癒着部分はどうしても跡が残ってしまいますが
しっかり剥がれて使えるようになりました。
また、くすみ(赤マーク部分)が全体的にまだらに広がっておりましたが
下地を整えて再度エナメルを塗装しまた使える状態となりました。
エナメルは修理対応しているお店も少ないので
エナメルのお鞄などでお困りごとがあれば是非ご相談ください。
この度はご依頼ありがとうございました!
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leather repair sinceraではあらゆる種類の革製品の修理を承っております。
お客様の使い方やご要望、ご予算などによって、
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